東京地方税理士会

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相続税申告の流れは(令和6年3月)

 相続税の申告は、相続開始から10カ月以内に行うことになるそうですが、具体的な手続き、流れを教えてください。

 相続開始からおおむね2~3カ月までに、遺言の有無の確認、遺産内容や概算額、債務、生前贈与の有無などを確認し、それらを基に相続税の概算額、遺産分割方法などを検討することから始めます。

 申告までの手続きの日程や内容は?

 まず戸籍などで相続人を確定します。相続を放棄する場合は3カ月以内に家庭裁判所への申述が必要です。注意してください。4カ月以内に行うべきことは、被相続人にかかる所得税の準確定申告と納付、被相続人にかかる消費税の申告・納付です。6カ月以内に根抵当権の設定された物件の登記を行います。以降、相続税の申告期限である10カ月以内に、できるだけ早く遺産の調査、評価・鑑定、遺産分割協議書の作成、各相続人が取得する財産および未分割財産の把握、そして相続税の申告書の作成を行います。

 具体的な納税方法について教えてください。

 相続税は原則として、申告期限までに納付すべき相続税を金銭で一括納付することになります。申告期限より前に納税資金を検討し、延納や物納を申請する場合は一定の申請書を提出します。相続税の申告までには資料の収集、必要な手続きなどが数多くあり、期限が定められているものが多くあります。申告が必要なのか否かも含め、早めに税理士に相談されることをお勧めします。

(回答者:飯島正樹税理士)

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