暮らしと税
確定申告での税金の還付<平成30年2月>
サラリーマンなど給与所得者は毎月の給与から所得税が源泉徴収されており、年末調整で所得税の精算が行われ、既に源泉徴収された税額が年税額より多い場合には還付を受けることになりますので、改めて確定申告を行う必要はありません。ただし、一定の場合には確定申告をすることで改めて税金の還付が受けられるケースをご紹介します。
【確定申告をして還付を受ける】 ① 他の所得で赤字が発生している場合 給与所得以外に例えばアパートなどの不動産貸付収入があり、その所得で損失が生じている場合など他に赤字の所得がある場合には、総合課税の所得間での損益通算ができるため、これを申告することによって所得税の還付を受けることができます。 ② 所得控除の適用を受ける場合 所得控除の金額が大きいほど課税所得は少なくなり、結果税額も少なくなります。例えば年間を通じて一定額以上の医療費を支払った場合(医療費控除)、災害や盗難等によって住宅や家財などに損害を受けた場合(雑損控除)、地方公共団体等に寄付をした場合(寄付金控除)などがありますが、該当する場合には所得税の還付を受けられる場合があります。 ③ 税額控除の適用がある場合 税額控除は計算した税額そのものを控除する制度ですから、該当する場合にはそのまま税金が戻ることになります。代表例として、住宅取得のため借入をした場合には住宅借入金等特別控除が適用されますので確定申告をすることをお勧めします。 |
(東京地方税理士会山梨県会・飯島正樹)
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