Q&A教えて税理士さん®
税に学ぶコロナ対策<令和2年5月>
「新型コロナウイルス感染対策として税制上も施策が講じられています」
そもそも、どうして税制なのですか?
困っている人がいたら助ける。この考え方が税金にはあります。
助け合い。人を助け、人に助けてもらう。相互扶助の考え方ですね?
そうです。税金の神髄は助け合いなのです。ただし、勝手に都合よく行われると税収が損なわれるので、贈与や寄付が横行しない規定を設けています。
税金を納めるのならば、不必要な経費を支出しても節税を図りたいという自己中心的な行為は、相互扶助の考えとは反します。
災害時はどうですか?
はい、災害時は例外です。災害が起きれば、国としてリーダーシップを発揮し、災害の終息および復興の道をつくり出さないといけません。
復興のために助け合いの精神ですね。
そうです。通常的なら税金の対象となる贈与や寄付を、災害時には助け合いを促す行為として位置づけています。
新型コロナウイルス感染症対策についても税のさまざまな施策がとられていますね。
甚大災害として位置づけ、強い意志で救いの手を差し伸べています。
助けてもらった人が、今度は助ける側に回る。この連鎖こそが助け合いですからね。
その通りだと思います。助け合いの連鎖は復興の道を必ずつくり出してくれるはずです。
(東京地方税理士会・小池康夫)
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