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相続した空き家を譲渡した場合の譲渡所得の特例<平成31年2月>

 要介護認定を受けた父がおり、父は現在老人ホームに入居しています。入居前に父が一人で住んでいた私の実家は、父が亡くなった後、土地と共に売却するつもりでいます。将来相続した実家と土地を売却した場合、3千万円の特別控除があると聞いたのですが、教えてください。

 ご質問のケースは、平成31年4月1日以降に行う「被相続人居住用家屋」「被相続人居住用家屋の敷地等」の譲渡について、一定の要件を満たした場合に限り、3千万円特別控除の適用を受けることができます。

  相続空き家の特例(3千万円控除の特例)の適用対象となる「被相続人居住用家屋」とは、相続の開始の直前において、当該相続または遺贈に係る被相続人の居住の用に供されていた家屋をいいます。そのため、例えば、その被相続人がその相続の開始の直前において老人ホーム等に入居していて、既にその家屋を居住の用に供していなかった場合には、被相続人居住用家屋には該当しないものとされていました。

  しかし現実には、被相続人は相続開始の直前において老人ホーム等に入居していることも多く、平成30年12月に発表された税制改正大綱で、ご質問のケースでも被相続人居住用家屋に該当することとなりました。

 この改正法は、老人ホーム等に入居した場合であっても、次の①②の要件その他一定の要件を満たすときは、相続空き家の特例の適用を受けられるようにしたものです。

  • ① 被相続人が介護保険法に規定する要介護認定等を受け、かつ、相続の開始の直前まで老人ホーム等に入所をしていたこと。
  • ② 被相続人が老人ホーム等に入所をした時から相続の開始の直前まで、その家屋について、その者による一定の使用がなされ、かつ、事業の用、貸付けの用又はその者以外の者の居住の用に供されていたことがないこと。

 また、今回の改正により、本特例の適用期間が2023年12月31日まで延長されました。

 詳細については、お近くの税理士にお気軽にご相談ください。

(東京地方税理士会山梨県会・飯島正樹)

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