暮らしと税

上場株式の売却損がある場合の税金

上場株式の売却損がある場合の税金<平成30年5月>

 私は証券会社に特定口座(源泉徴収あり)を設けて取引を行っています。上場株式等の譲渡所得(売却益)が年間300万円、上場株式等の配当金が年間30万円あります。なお、前年から繰り越された上場株式等の譲渡損失の金額が400万円あります。確定申告が必要でしょうか?税金の計算はどのようになりますか?

 上場株式等の譲渡所得の金額(300万円)及び上場株式等に係る配当所得の金額(30万円)については、前年から繰り越された上場株式等の譲渡損失の金額以下であるため、確定申告をすることにより、課税はされません。ご相談のケースでは、前年から繰り越された譲渡損失の金額400万円と、本年分の譲渡所得(300万円)と配当所得(30万円)を相殺した残りの70万円が翌年に繰り越されます。

  • ① 株式譲渡の損益通算
    上場株式等及び公社債等の譲渡所得金額と損失は通算(相殺)することができますが、控除しきれない損失額は給与所得など他の各種所得の金額から差し引くことはできません。
  • ② 配当所得との損益通算
    ① によっても控除しきれなかった損失額のうち上場株式等及び公社債等の譲渡損失の金額は、分離課税の配当所得として申告することを選択した上場株式等に係る配当所得の金額と通算することができます。なお、「源泉徴収あり」の特定口座内では、上場株式等及び公社債等に係る譲渡損と配当等が損益通算されますので、他の上場株式の譲渡益・配当等との損益通算や次の③の適用を受ける必要がなければ、確定申告は必要ありません。
  • ③ 上場株式等及び公社債等の譲渡損失繰越控除

 通算してもなお控除しきれない上場株式等の譲渡損失の金額は、売却の年の翌年以後3年間にわたり、確定申告をし続けることを条件に繰り越すことができます。
なお、詳細につきましては、お近くの税理士にお気軽にお尋ねください。

(東京地方税理士会山梨県会・飯島正樹)

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