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委託販売等に係る手数料<令和元年8月>

 農協に野菜を委託販売している個人事業者です。2年前の売上が1千万円を超えたため、今年から消費税の確定申告が必要になりました。農協から説明を受け、昨年までに簡易課税の届けをしました。何か注意点があれば教えてください。

 農協に野菜を委託販売し、簡易課税を選択している場合の課税売上高の計算においては、消費税法基本通達により、委託売上高から委託販売手数料を控除した金額で課税売上高の計算を行うことができます。

 委託販売等の委託者については、受託者が委託商品を販売したことに伴い収受した金額(または収受すべき金額)が委託者における売上の金額となるのが原則です。しかし、その年中に行った委託販売等のすべてについて、売上の金額から受託者に支払う委託販売手数料を控除した残額を委託者における売上の金額としているときは、これを認めることとなっています。

  消費税の簡易課税制度については、その年の2年前(基準期間)の課税売上高が5千万円以下で、簡易課税制度の適用を受ける旨の届出書を事前に納税地の税務署に提出している事業者は、実際の課税仕入れ等の税額を計算することなく、課税売上高から仕入控除税額の計算を行うことになります。課税売上高をもとに行う仕入控除税額の計算は、課税売上高を6区分に分け、それぞれの区分に一定のみなし仕入率を乗ずることによって仕入控除税額を計算します。

  委託販売等に係る受託者については、委託者から受ける委託販売手数料が役務の提供の対価となります。

  なお、委託者から課税資産の譲渡等のみを行うことを委託されている場合の委託販売等に係る受託者については、委託された商品の販売等に伴い収受した金額(または収受すべき金額)を課税資産の譲渡等の金額とし、委託者に支払う金額を課税仕入れに係る金額としても差し支えないものとされています。

  現在はこのような取扱いですが、消費税増税後は売上に関する計算方法が変わる(食品の委託販売は総額経理のみとなる)ため注意が必要です。

  詳しくは、お近くの税理士にお気軽にご相談ください。

(東京地方税理士会山梨県会・田中雅樹)

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