セミナー 暮らしと税

相続税における土地の評価方法<令和元年10月>

 父が他界し、遺産について相続税の申告をすることになりました。遺産のなかの土地の評価はどのようにするのですか?

 土地の評価方法には大きく分けて2種類の方法があります。その土地が面している道路に付されている「路線価」を基準として評価する「路線価方式」と固定資産税評価額に一定の倍率をかけて評価する「倍率方式」があります。 
(1)土地は評価の際に、宅地・田・畑などの地目ごとに分類します。実際の評価は登記されている地目(土地の種類)に関わらず死亡日現在の実際の土地の状況(現況)により地目が判断されますので注意が必要です。
(2)評価の単位は、原則として宅地、農地などの地目ごとに定められた単位で評価します。宅地であれば「1画地」ごとに評価することになります。1画地とは、自用・貸付用・貸家の敷地用などの「利用の単位ごと」ということです。1画地は1筆の宅地であるとは限らず2筆以上の宅地からなる場合等もありますので注意しましょう。
(3)路線価方式
その土地の面している道路に付された路線価を基準に評価する方法です。その土地の奥行や間口距離、形状など土地の価格に影響を与える諸条件を考慮して修正した路線価にその土地の地積を乗じて最終的な評価額を算出します。なお、土地が道路に面していない、傾斜があるなどの状況によって相当程度評価額が変わってきます。
(4)倍率方式
固定資産税評価額に一定の倍率をかけて評価する方法です。固定資産税評価額は市町村役場で「固定資産評価証明書」を取得して確認します。この固定資産税評価額に国税庁が公表している倍率表に載っている倍率を乗じて算出します。なお、固定資産税評価額は土地の形状や状態などを考慮して決定されているため、原則として路線価方式のように複雑な計算は必要ありません。
(5)土地の評価に必要な資料
①土地の登記事項証明書②公図③固定資産評価証明書④路線価図又は倍率表などが必要となります。①、②は所轄の法務局で、③は所在する市町村役場で、④は税務署又は国税庁のホームページで閲覧や入手することができます。なお、土地の評価についてはその土地の立地状況等に応じて評価額の減額ができる場合があります。きわめて専門的な内容になりますので、評価に際しては税理士に相談されることをお勧めします。

(東京地方税理士会山梨県会・飯島正樹)

[←前の記事] [税のQ&A TOP] [次の記事→]

ページの先頭へ戻る